神戸に来ると、必ず寄る焼肉屋がある。
いわゆる、行きつけというやつ。
霜降りの神戸牛を喜ぶ人も多いけど、
私は完全に赤身とホルモン派。
だからこの店のツボに、ど真ん中でハマっている。
大将は、私のことを
「唐辛子ブラザー」と呼ぶ。
理由は単純で、私が来ると青唐辛子の在庫がなくなるから。
「行きますよ」と連絡しておくと、
大将は事前に唐辛子を仕入れておいてくれる。
ありがたい話だ。
おすすめは、なんといっても牛レバー。
ごま油と塩だけでいただく。
これはもう、二皿は余裕。
基本、酒飲みな私は、
レバーとセンマイをつまみながら、
合間に青唐辛子を味噌につけて、
焼酎が無限に進むという危険なループに入る。
大将は昔、相当やんちゃな時代を生きてきた人で、
後半戦は毎回、
単車の話とか、当時の珍騒動の思い出話で盛り上がる。
「なんでやねん」
「ボケてるやろ」
と突っ込み合いながら飲むこの時間も、ここに来る理由のひとつ。
「唐辛子ブラザーの紹介で来ました」と言えば、
青唐辛子がそっと多めに出てくるかもしれません。
大将、今回もありがとうございました。
〈店舗情報〉
三ノ宮にある老舗焼肉店
「金泉苑(きんせんえん)」。
昔ながらの赤いネオンが目印。














